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介護ショップ「まざぁぐーす」で白杖の見積書を作成できた!

本院の1階にある介護ショップ「まざぁぐーす」で、白いサポートケーンの見積書の作成をお願いすることができます。今回、見積もりをお願いした杖は、ドイツ・オッセンベルグ社製のリハビリスティッキ(白)です(左写真)。石突をSINANOから販売されているこぶりものに替えていただきました。もともと重い杖です。すこしでも軽くして使いたいために石突交換となりました。

この杖、重いのですがしっかりしているので、視覚障害に関連する用具販売店のどこかで取り扱いをしてくださらないのかなと思っていました。しかし、今回の事例ができたので、今後この杖の見積もり先を探す苦労がなくなりました。不便なのが、品物はまざぁぐーすまで取りにこなければならないところです。ロービジョンや診察のとき、ついでの受け取りにくるということならば問題もすくないかと思います。ロービジョンへの相談日に一緒に杖を受け取りに行き、視覚障害があるなかでサポートケーンを使ってどうやって歩くのかなどの指導も敷地内を歩きながらおこなうこともできますから。

リハビリスティッキの軽量化


視覚に何らかの問題があって歩くことに支障がある場合、白い杖を使って歩くという決まりがあることはご存知のことと思います。白い杖にもいくつもの種類がありますが、本日は身体を支えながら歩く杖、身体支持用杖とかサポートケーンと呼ばれますが、これを1つご紹介します。

ドイツ オッセンベルグ社製
OSシリーズ OS-8(白)
参照:http://www.hospia.co.jp/stick/details_os/os08.html

このドイツ製の杖は、グリップがとても握りやすく、安定感も良い杖ではないかと思います。サポートケーンをいくつも並べて比較していただくと、 この杖を扱いやすい杖として上げる方が多くいます。しかし重い。重いことが最終的に選択されない理由のようでした。そこで、軽量化を図りました。杖の本体は変更できませんから、杖の石突きを交換してみました。

左の写真が交換時に使った石突きです。SINANOというところの石突きを使いました。価格は400円ほどでした。

石突き交換前の杖全体の重さは376g、石突き交換後は338gとなりました。数字だけでなく、使用した感じもとても軽く扱いやすくなったと思います。石突きは小さくなりましたが、安定感は十分にあるのではないかと思われました。グリップ感も良く、身体を支えたり前に押し出す感じを得ることができているのではないかと重います。今後はこの状態でご紹介したいと思います。

この杖は白杖ですから、視覚障害認定を受けていれば購入に際して補助があります。店舗で扱っているところを見つけるのに苦労していたのですが、杏林大学医学部付属病院の1階にある介護ショップで扱っていることがわかりました。さらに、補助具の申請のお手伝いもしていただけることがわかりました。見積の作成もしていただけそうで、こうした手続きをしていただける店を探す必要もなくなりました。灯台下暗し、というのでしょうか。知ることができてよかった。

段が見やすくなった!

ここのところ,新しい病棟が建てられたり,病院内の内装が大きく変ったりしています.外来棟の1階に,別棟へと向かうための階段があります.この階段,以前はこんなふうになっていました.

改修前の階段

階段を上から見た写真です.段の判別が困難な状況でした.どこからどこまでが一段分の幅なのか,見分けがつきません.段を踏み外さないよう,かなり慎重に速度を落として降りなければならない状況でした.ここを利用するすべての方から,段が見にくい,という評価を受けていました.

そこで,視認性向上を目的に,各段の段鼻にラインを描いていただくよう依頼し,対応していただきました.少々時間を要しましたが,階段を降りるのが楽になったのではないかと思われます.その様子を次の写真でご覧下さい.

改修後の階段

焦茶色のラインを描いていただきました.こういう場合,踏み面とラインのコントラストが重要となります.コントラストが低いと,せっかくラインを描いても視認性の向上にはつながりません.Americans with Disabilities Act Accessibility Guidelines ( ADAAG ) では,コントラストに関し,Michelson Contrast で少なくとも 0.54 以上必要となっています.複数のラインのサンプルを提案いただいたので,輝度計で輝度を測定し,コントラストを算出しました.その結果,踏み面とのコントラストが最も高いのは焦茶色のライン( 0.61 )であったため,写真のような結果となりました.ラインの幅は5cmほどあります.描く前は太すぎて圧迫感があるかと思いましたが,でき上がったのを見るとそんな感じは受けません.

こうした階段にラインを描くことの効果については,文末の文献をご参照いたくと,より詳細にわかると思います.改修を望まなくても,そのままでアクセスしやすい建築デザインというものをもっと本気で考えていただけたら,と思います.

文献
  • 西脇ら (2000) ロービジョンから見たバリアフリーの病院建築. 臨眼, 54(6), 1211-1216.
  • 小林ら (2000) ロービジョン者に配慮した移動環境に関する研究-段鼻に貼付したテープによる階段の視認性改善-. 国リハ研紀, 20, 55-59.

Long Cane List

ロービジョンルームでは、患者さんのニーズに合わせて白杖の選定を行っています。白杖にも多くの種類がありますが、ロービジョンルームで触れて試用可能な白杖をご紹介します。

現在、伝統的な白杖から最近開発・発売されたものまで、10種類ほどの白杖を置いています。左から順に杖の名称と直杖(折りたたみのできない杖)、折りたたみの種別をリストしてみました。ちなみに、石突きは各杖にオリジナルで装着されているものとしています。また、長さは120cmを基準にそろえています。


ジオム・デザインケーンはジオム社からの購入です。また、Graphite Telescoping Cane をリストしていますが、こちらは、患者さんに合った杖の長さを診るのに使用しています。国内販売はなく、カナダの AmbuTech から購入しました。これら以外はすべて日本点字図書館のわくわく用具ショップで入手できます。

杖のリスト(画像の左から順に記載)

W.C.I.B.ケーン(直杖)
W.C.I.B.ケーン(折りたたみ)
アドバンテージスタンダード(直杖)
アドバンテージスタンダード(折りたたみ)
ジオム・デザインケーン(直杖)
グラスファイバーケーン 口径13mm(直杖)
グラスファイバーケーン(折りたたみ)
マイケーン ゴムグリップ マイチップ式(折りたたみ)
Graphite Telescoping Cane(伸縮)
IDケーン(折りたたみ)

Long Cane 以外に Support Cane(身体を支えながら歩くための杖)もありますが、こちらは後日ご紹介します。