iPad用スタンドの新しい発想

拡大読書器としてiPadを使用することの紹介頻度が増えてきました。この場合、iPadを紙面より少なくとも8cm以上は浮かせる必要があります。手で持ち続けることは難しいので、スタンドを使用してiPadを固定することを考えなくてはなりません。

アーム式のスタンドが多く販売されています。おそらくこのすべては、iPadを固定し、読みたいものを動かすという方法をとらなくてはなりません。それだと読み物の動きと連動し、画面の映像が流れてしまいます。読んでいた場所もわからなくなるかもしれません。

そこで発想の転換です。紙をほとんど動かさず、iPadを左右にスライドさせ、映す場所をずらし、文字を読むとしてはどうだろうか?そういう話をしていたら、とある患者さんのご家族がそれを形にしてきてくれました。画面に表示する文字をその患者さんがすらすらと読める大きさにして表示したら、ちょうど新聞の一段を映せるようになっています。新聞は固定され、画面一杯に表示されている文字を読んだら、iPadを左右にスライドさせて次に読む場所を表示します。この繰り返しで文字を読んでいくことができます。

 患者さんも、「いろんなスタンドを試したけど、この手作りのスタンドが一番使いやすい」と言っていました。作ったご家族にとってはこれ以上ない褒め言葉です。